当サイトは、ポケモンカード相場の最新情報を調査するとともに、時間経過にともなう推移を確認することを目的としています。また、相場推移の検証のためのサポート情報として、「レア度」と「イラスト魅力」からなる独自のカード価値も算出してみました。
ここでは相場調査の手法とカード価値の算定基準についてご説明します。
相場調査の方法について
情報入手元
最大手フリマサイトであるメルカリでの取引状況を基準として、相場を調査することとしました。
理由は以下の通りです。
- 最大手サイトで取引量が他サイトより圧倒的に多いため、より平均的な相場情報が得られる
- 実際に取引が成立した価格を調査することができる
- 店舗では販売価格と買取価格の乖離が大きく、ローカルな在庫量も価格に影響してしまう
調査方法
相場調査のためのデータとして、以下の条件の取引をピックアップしています。
取引状況 | 売り切れ(SOLD) |
商品の状態 | 「新品未使用」、「未使用に近い」、「目立った傷や汚れなし」 |
配送料の負担 | 出品者負担 |
商品の内容 | 単品販売のみを対象 |
抽出された取引データから、平均取引価格および最大値、最小値を算出します。
対象とする取引は、直近の1~2週間程度を目安としますが、取引実績が少ないカードに関してはもう少しさかのぼってサンプル数を稼ぐ場合もあります。
相場推移の調査
当サイトの一番の目的は、相場の推移を簡単にチェックできるようにすることです。
最新パックは2週間、発売1年後くらいまでは1ヵ月ごとを目安に相場推移を調査していく予定です。
ポケカの相場の動きは非常に流動的であり、数ヵ月前の相場リストは全く役立ちません。また、時間経過とともに価格が青天井で上がっていくカードがある一方で、変わらなかったり下がっていくカードも多くありますので、コレクションとして狙い目のカードを見つけ出す手助けとなれば嬉しいです。
きちんとした情報源をベースに、相場を定点観測していくのがポイントです!
カード評価基準について
カードの将来相場を予測するためのサポートとして、各カードについて独自の評価結果を併記することとしました。評価項目は「レア度」と「イラスト魅力」の2つです。
レア度
レア度は「カードの入手難易度」を示します。既存パックではURが入手しにくく、限定プロモとなれば更に入手難易度は跳ね上がります。以下の表の通り、5段階での評価としてみました。
レア度 | 対象カード |
希少プロモ(例:トーナメント勝者限定配布) | |
限定配布プロモ(例:トーナメント参加) | |
HR/UR(ハイクラスパック)、一般配布プロモ(例:ポケセン開店) | |
UR/HR(拡張パック)、SR/SSR(ハイクラスパック) | |
SR(拡張パック) |
※ 販売パックは絶版後、プロモは配布後2年経過で★+1
※※ スタン環境で汎用的に使用されているカードは★+2(例:マリィ、クイックボール等)、特定の構築で使用されるカードは★+1(例:ザシアンV、ムゲンダイナV等)
イラスト魅力
コレクターに対しての需要については、カードイラストの魅力を反映するようにします。
イラスト魅力 | 対象カード |
ピカチュウ | |
リザードン | |
ブイズ、ミュウツー、サーナイト、人気女性キャラ(SR) | |
人気女性キャラ(HR)、女性キャラ、人気キャラ、御三家 | |
伝説、その他人気ポケモン |
※ スペシャルアートや良デザインのカードは★+1
ピカチュウやリザードンは少々やり過ぎな気もしますが、超高額なプレミアムカードのラインナップを見ているとこんなもので大丈夫かと思います。
評価基準については必要に応じて見直していきたいと思います
カード評価の例
カード評価と長期の価格推移の関係を「リザードンGX HR」、「カプ・テテフGX HR」を例としてみてみましょう。
リザードンGX HR
2017年発売の拡張パック「戦う虹をみたか」のHRです。Aレギュレーション。大きく描かれたリザードンが魅力の一枚です。
上記の基準に照らしたカード評価は以下の通りとなります。現在は絶版カードですので、レア度が★1上昇しています。
レア度 | イラスト魅力 | |
2017年発売時 | ||
2021年現在 |
カプ・テテフGX HR
2017年発売の拡張パック「アローラの月光」のHRです。こちらもAレギュレーション。超強力な特性「ワンダータッチ」のため、Aレギュの頃には確実にデッキに積まれていました。
上記の基準に照らしたカード評価は以下の通りとなります。超汎用カードだったので発売時のレア度を★+2、現在は絶版カードとして+★1しています。
レア度 | イラスト魅力 | |
2017年発売時 | ||
2021年現在 |
両カードの価格推移
2018年頃には10,000円とほぼ同等の価格でしたが、2021年3月時点で比較すると、リザードンGX HRは約10万円、カプ・テテフGX HRは約5,000円と大きく明暗が分かれています。
短期的には実使用での需要もあってレア度・カード効果の影響が強めに出ますが、長期で考えるとコレクター需要としてカードイラストの魅力が重要となることが分かると思います。
リザードンGX HR | カプ・テテフGX HR | |
2018年頃 | 約10,000円 | 約10,000円 |
2021年3月現在 | 約100,000円 | 約5,000円 |
1ボックス中の推定レア封入率
高額カードの価格相場情報をベースとして、拡張パック1ボックス開封時の期待値についても予測をしていく予定です。拡張パックごとの「アド」を推測するイメージですね。
レアの封入率は公式には非公開ですが、過去の多量開封で蓄積されたデータをもとに、以下の通りと仮定しました。さらに、同レアリティのカードの封入率は同等とします。
【拡張パック】
1Box中にSR以上1枚確定
SR:75%
HR:17%
UR:8%
【シャイニースターV】
1Box中にSSR 1枚確定
SSR:100%
SR:50%
UR:10%
例えば、みんな大好きシャイニースターV「マリィSR」が1Boxで当たる確率は以下の通りです。
50%(SR封入率)÷ 9(シャイニースターVのSR総数)= 5.6%
マリィSRの価格を28,000円とすると、1Box購入時のマリィSR由来の期待値は「28,000円×5.6% = 1,560円」となります。さすがマリィ、恐ろしい子…
1ボックス中の高額カード以外の期待値への寄与度
拡張パック1Boxあたりの相場期待値を算出する場合、高額カードに関しては上のように「相場価格×推定封入率」を用いますが、ハズレSR以下のRRR、RR、R、Uなどのカードについても推定が必要です。
こちらについては拡張パックごとに詳細にカードを当てはめて検証はせず、基本は1Boxあたり「800円」と仮定することとしました。根拠は以下の通りです。
- ハズレSR … 200円
- RRR、RR … 1Boxあたり7枚程度封入、まとめて200円
- R … 1Boxあたり7~8枚封入、1枚は当たりがあるとして100円
- U … 1Boxに1種類が平均1.5枚封入と仮定。サポート、エネルギーで2種類は当たりがあるとして、1.5×2×100円 = 300円
上記を足し合わせると800円となります。
シャイニースターV以前の「クロバットV」のように、RRに高額カードが存在する場合でも、高額カードとしてピックアップされて個別の期待値が計算されるので問題ありません。
一方で、「ボスの指令」のように単品で高額カードではないものの、期待値に影響を及ぼすようなR、Uなどのカードが含まれる場合は、個別に調整するようにします。